小川原湖伝説の姉妹像

小川原湖のほとりには2体の女性像が建っている。
もう1300年も前のこと。京都の公家・橘中納言道忠卿がこの地に居をかまえ
その父を追ってはるばる旅をしてきたという玉代姫・勝世姫姉妹の像である。
たどりついた旅の末、残念ながら父親はすでに亡く、姉妹もわかれわかれになり
玉代姫は姉沼、勝世姫は妹沼(現在の小川原湖)に入水したという哀しい伝説だ。
交通も通信手段も現代とはまるで違う時代のこと。
その旅の過酷さに耐える心身の強さを感じさせる銅像であった。

小川原湖土産などでは旅装束姿の姉妹のほうが一般的だろう。
湖の正面に目立つ大きなアーチの上にも飾られている。
左が姉の玉代姫、右が妹の勝世姫。
ポンと開けた空間にどこかシュールな味わいを醸し出していた。