山は招くよ

八甲田は圧倒的に自然が支配的である。
遮るもののない山地の気候は厳しい。吹き渡る風の強さはハンパなし
木々は地を這うように歪みつつ、それでも折れない。樹木の強さとしなやかさ
(広角レンズで歪んでいるのではなくリアルでしなっている)
厳しく気まぐれではあるが、八甲田は奥深い魅力にあふれている。

春の行楽日和

冬山の春を満喫して、街にもどろう。
まだまだ冬眠しているような木々にも春の息吹。
この撮影は05年4月上旬。八甲田の雪は5月すぎまで残る。
だらだらと続く長いくだり坂の先には青森市内の建物。
遠く下北半島の山まで見渡せる、よい天気の春の1日であった。

酸ヶ湯温泉・しょうが味噌おでん

真冬の酸ヶ湯温泉は、建物に雪囲いがとりつけてあった。
温泉は通年営業で、ここから奥が冬季閉鎖となる。
ショウガ味噌をかけた青森おでんは熱々だ。
酸ヶ湯名物の筍、こんにゃく、ほたて入揚げボール、うずらの卵。

冬季限定酸ヶ湯洞窟

八甲田観光の拠点のひとつ、酸ヶ湯温泉も冬はちょっと様変わりする。
雪の回廊をみて、地獄沼をながめ
雪の洞穴(トンネル)を通って下ってみよう。
中は薄暗く、高さは2mほどもあるだろうか。
コンクリート階段で滑らないが、2〜3回くねくねと曲がる。
数カ所の明かりとりの穴が、アドベンチャー気分だ。
そして酸ヶ湯温泉の裏手口に到達。利用時間は7時〜19時。

太陽の印

谷地温泉の手前に大きな除雪車がとめてあった。
これらが八甲田ゴールドラインを開通させた作業車だろう。
厚い雪の壁も、太陽のパワーには勝てない。
日に当たる側の氷壁の表面は、ぐずぐずと柔らかくなっていた。

雪壁アタック

八甲田の雪の回廊が一番高いあたりがここ。標高1040mの笠松峠。
今年の雪壁は10mくらいもあるという
茫然と壁をみていると、現実感が薄れていく。
そこにいきなり人影があらわれた。雪壁の上にあがれるのか
雪壁には、何カ所か小動物や作業用に切り開かれた部分がある。
足元自慢ならチャレンジ。
長靴にはきかえて登ってみた。
※慣れない人、渋滞・悪天候時などでは無理は禁物。
そこままさに雪山。
足元はときに深く埋もれるので足跡のある部分を歩こう。
大きなクレバスは自分のきたゴールドラインである。
道路近くまでにじり寄る。幸い足元は思ったより硬い。
足跡の残るギリギリまできて決死の撮影。身が縮む思いで逃げ戻る。

走行注意

酸ヶ湯も過ぎ、雪の回廊は4〜5mとかなりの圧迫感。
カーブの多いぎりぎりの対面道路はスリリングだ。

回廊をめざして

青森市街からいわゆる「雪の回廊」をみにやってきた。
萱野高原をすぎたあたりで2メートル超える壁になる
バームクーヘンのような繋がりのカーブ、そしてアップダウン
パッと雲が切れて青空がでてきた。山の天気は毎度変わりやすい
天気にもよるが、脇道に外れなければノーマルタイアでもなんとか。
雲に隠れていた遙か遠くの山々まで見えてきた。雪の回廊はここから本番だ。