濠の桜と

 明るくなったり曇ったり、刻々変わる桜景色。
 ダイナミックな桜園もそろそろひきあげる時刻だ。
 毎度名残惜しく、そしてまたの再会を期して。

夕暮れの西濠

 西濠を春陽橋から眺める。
 満開に誘われて平日の夕刻でもボートがたくさん。
 夜桜見物を前に中休みなひととき。

桜心

 今年は急に気温があがったせいか、花も芽も混在。
 同じ場所でも見守る心は毎回変わる。
花の永遠と人の普遍は春の空。

四の丸の賑わい

 桜のシーズンは国内外からの観光客で賑わう。
さまざまな言葉がとびかう日々がくるとは城の主も驚くかも。
 北側、四の丸は大規模な露店ゾーン。
毎年お馴染みのものも、近年売り出し中のものもあり。
 外界の看板類が一切見えないせいか、どこか隔世感。
ここならではのお花見の楽しみ。

昼下がりの桜

 公園内の桜は2600本を超えるという。
短い盛りの記憶が水面に溜まり始めていた。

老獪桜

 二の丸には日本最古のソメイヨシノの古木がある。
明治初期(1882年)からこの地で春を見守ってきた。
 ソメイヨシノの寿命はだいたい60〜80年という。
弘前には100歳を超える長寿桜が300本以上もある。

古い石組

 武徳殿側からの下乗橋と天守。
 数百年前の石組は今も変わらず花びらをうける。
 厳しい季節も幾多と乗り越え、いまは静かな空気が流れる。

北の郭

  
 北の郭に降りてくると一気に現実世界に戻されるよう。
日当たりのせいか、まだ蕾の木々もちらほら。

桜夢色

 

ひそかな運試し

 本丸には小高い部分にある場所ならではの眺めがある。
 遠くに眺める岩木山だ。今年は薄曇りで中吉。

本丸の桜

 元は城郭のあった本丸はいまはお花見ゾーン。
 その多くはシダレザクラの種類。
 咲き具合は9分通りの満開といったところか。
 花保ちは長めなのでもうしばらく楽しめるだろう。

有料ゾーンへ

 公園の本丸と北の郭部分は有料ゾーンになっている。
大人300円、子供100円。
 ところどころで各種の桜の開花情報が掲示されていた。
あっというまに咲いて見頃をむかえた様子がうかがえる。

天守と下乗橋

 天守が見下ろす下乗橋
 橋付近は記念撮影の人々で人影が絶えない

再生する巨木

 二の丸にある100歳を超えるオオシダレの巨木は2011年に雪で倒れた。
手厚くケアされ今年はささやかながら花もつけている。

杉の大橋

 混雑する杉の大橋。
 喧噪のすぐ横で恒久の春